韓国映画550作鑑賞!韓国映画ファンがおすすめする「王の願い ハングルの始まり(나랏말싸미)」

皆さん、こんにちは。
でき韓パク先生からブログの映画コーナーを任せて貰うことになりました、はじめです。
1ヶ月ぶりの投稿となりましたが、今回は、時代劇、しかも現在劇場公開中のおすすめ作品を紹介します。

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今回は、韓国語を勉強中の多くの読者みなさん、さらには『パラサイト 半地下の家族』でソン・ガンホを知った人など、韓国に興味を持っている人の多くを惹きつけるであろうニュータイプの時代劇映画『王の願い ハングルの始まり』を紹介します。

映画情報

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タイトル:王の願い ハングルの始まり(原題:나랏말싸미)
公開:2019年
監督:チョ・チョルヒョン
主演:ソン・ガンホ
その他出演:パク・ヘイル、チョン・ミソン、タン・ジュンサン、キム・ジュンハン、クム・セロク ほか

あらすじ

1443年、当時の朝鮮王朝では朝鮮独自の文字は無く、中国の漢字が使用されていた。
漢字の分かりづらさに不便を感じていた世宗王は、庶民でも簡単に覚えられる文字の開発を密かに進めていく。
向学心と好奇心旺盛な王は、あらゆる文字・言語の知識に精通した僧侶チームと手を組み、ハングル文字誕生に向けて動き出す。

しかし、当時の朝鮮半島は儒教の教え・価値観を重んじ、仏教は毛嫌いされていたため、仏教の僧侶がハングル文字の開発に携わることに多くの家臣が猛反発。

また、中国から伝わった漢字の使用からの脱却は、政治的にデリケートな関係にあった中国への裏切り行為であるとの声も上がり、順調だったハングル文字開発に暗雲が…。
ついには王と僧侶の絆にも亀裂が入り、王は自身の探究心と権力者である立場の狭間で揺れ動くこととなる。

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ここが見所

見所は、知られざるハングル文字誕生の裏側。主役の世宗王は朝鮮半島の第4国王として知られています。

ハングルの開発以外にも芸術文化に目を向けた人物として知られており、さらに中国から伝わった暦を独自の研究で刷新し、天体の動きから朝鮮半島独自の暦を作り上げたことは大きな功績として伝えれています。

しかし彼の詳細な人物像の記録資料は乏しく、繊細かつ大胆、好奇心旺盛な偉人として現在でも多くのドラマや映画で世宗王は題材となっています。

一見すると少し難しそうな物語だと思いますよね?しかし意外にもコミカルでテンポよく、そして魅力的なキャストが個性豊かな演技を披露し、飽きることなくその世界に引き込まれます。私たちが毎日使用する「言葉」。それはどの国や場所であってもその地と切り離せない興味深い歴史があります。

特にハングルは自然発生的に誕生したものではなく、言葉の発音、響き、口や喉の動きから文字を開発した独特の経緯が興味深い点です。王が自ら僧侶と切磋琢磨し、多くの家臣の反対を押し切って誕生にこぎつけたハングル文字の誕生。一見の価値ありです。

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本作は一国の国王と貧しき僧侶のチームとの交流がコミカルに描かれます。僧侶のリーダーを演じるのは韓国を代表する中堅俳優の一人パク・ヘイル。ソン・ガンホとの共演は、ポン・ジュノ監督のヒット作『殺人の追憶』、『グエムル 漢江の怪物』などでお馴染みとなっており、今や韓国を代表する俳優となった二人の演技競演も見所です。

さらに、最年少僧侶を演じたタン・ジュンサンにも大注目。子役出身の彼は、最近では大ヒットドラマ「愛の不時着」でヒョンビンの部下である中隊メンバーでも末っ子の役どころを演じ、ドラマ「ムーヴトゥヘブン」「ラケット少年団」などNETFLIXの話題作に次々主演級で出演が続くなど、大注目の俳優です。

本作の劇中ではサンスクリットによる浪曲のような独特の念仏を披露したかと思えば、クライマックスでは王妃に捧げる歌を独唱。少年の面影を残すピュアな歌声を披露します。

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さて、前述の通り、物語の後半で、王は儒教を支持する家臣たちから、仏教の僧侶が関わったハングル文字を激しく拒否され、苦悩します。

当時の朝鮮半島、中国、日本などアジアの国々では領土の侵略と奪還が繰り返されていました。激動の時代の中、人々の心の拠り所となるもの、また一国の価値観や方向性の道しるべとして「宗教」が重要な存在だったことがわかります。
馴染みのない宗教・価値観が流布すること=人々が迷い、惑わされる要素として、必ずしも歓迎された訳ではなかったようです。

しかし、それを乗り越え、独自の文字を持つことが国民のアイデンティティとなると信じた王の信念に胸を打たれます。周囲から侵略を受け続けた朝鮮半島ならではのドラマティックな感情が込められています。

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この作品が問いかけるもの

いままでの韓国映画の時代劇は、権力争いや父と子の愛憎劇、また定番の戦闘アクションが多かった印象です。しかし本作は今まであまり題材とされなかった朝鮮王朝のアカデミックな部分、儒教と仏教を通した人々の信念の問題が題材となっている点が新鮮です。

言葉・文字は特権階級のものではなく庶民が使ってこそ初めて定着するものだと考えた世宗王の強い意思、王と共に文字を作り上げて貧しき僧侶たちの奮闘、悩み続ける王の背中を最後まで押し続けた王妃の芯の強さ。
様々な人々が信念を持って挑んだハングル文字誕生の物語。この作品が問いかけるものは、信念を持って何かに挑む人生の奥深さかもしれませんね。

本作は大ヒット作となった『タクシー運転手 約束は海を超えて』、『パラサイト 半地下の家族』と並び、近年のソン・ガンホの代表作の一つと言っても良いでしょう。
『王の願い ハングルの始まり』は、現在全国公開中です。ぜひご覧になってください。

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予告編

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