<1>韓国軍隊の話 「入隊日:一般人から闇のやつらに・・」

この記事は、2014年1年間、文芸雑誌「文芸思潮」で「現代徴兵の青春―韓国の軍隊、その793日間の記録―」というタイトルとして連載されました。

【韓国軍隊 Part1-1】からお読みください。

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韓国には兵役義務があること、みなさんは知っているでしょうね?

私も一番輝く20代のはじめの頃を軍隊で過ごした堂々とする韓国の青年として韓国だけの軍隊、そして軍隊文化についてみなさんに紹介させていただきたいと思っています。
芸能人、大企業の財閥の2世などはなんとかして軍隊に行かないという噂もありますが、基本的に体丈夫な韓国の男は誰もかも必ず軍隊へ行かなければいけない運命を持って生まれます。
18歳から身体検査をうけ、19歳から入隊できますが、近頃は若い人は大半が大学に進学するので1年生か2年生を終えて休学し(20,21歳前後)入隊するのが一般的です。
入隊日、ノンサン訓練所の風景

=>訓練所の正門、「이 한목숨」・・「この一つの命」と書いてあります。w

 

身体等級によって1、2、3級は入隊、目が悪かったり、背がすごく低かったり、病気を持っていたりし、軍隊生活が不可能だと判断される人は身体等級4級以下になり、公益勤務要員として駅、市役所とかで勤務します。その外にも学生将校制度(大学で奨学金をもらい、一定期間の訓練を経て将校として兵役義務を果たす)、会社勤務制度(特技を持ってる人に限って入隊の代わりに会社で働くことで兵役義務を果たす)など、、服務制度は様々です。そして、孤児、学歴が中学以下の人、障害者などは兵役の義務がありません。
内のお父さんの時代には服務期間が3年でしたが、段々縮まってきて今はぴったり2年、それに2014年まで段階的に18ヶ月に短縮するそうです。(2001年9月入隊した私は2年2ヶ月間服務しましたTT)

 

軍隊は陸軍、海軍、空軍、海兵隊、義務警察があり、自由に選んでいけます。普通は陸軍ですが、服務期間は陸軍より長いですが(海軍+2ヶ月、空軍+4ヶ月)楽だ、休みが多いということで海軍、空軍を選ぶ人、訓練はよりハードで苦労しますが、それをかえって楽しむために自ら海兵隊へ行く人も多いです。 (海兵隊の入隊は競争率が高いため、別途のテストもあります。)
社会人から軍人になる瞬間

=>入隊日、集合している訓練兵

 

最近になっては兵科選択制度、友達と同伴入隊制度などいろんな制度ができました。
心配することなく、楽な軍隊生活を心から願いながら入隊する人が殆どでしょうが、結局軍隊はどこに行っても苦労するのは同じだと思います。もちろん兵科によっては少しずつ違うでしょうが・・
軍隊は小さな社会です。社会にいろんな職業があるのと同じようにそれぞれ2年間違う任務、仕事が与えられます。

 

入隊日、ノンサン訓練所の風景ー入隊式

入隊日、ノンサン訓練所の風景ー入隊式

 

=>入隊日の行事、この行事が終わると、いよいよお別れの時間です。

 

「もう入隊だな、大人になるだろうな」と思いながら愛する家族や友達、そして彼女と離れて入隊する時の切なさは・・特に両親の気持ちは言うまでもないはずです。
季節も変わり目、空が一際真っ青で綺麗だった2001年9月、入隊の日は一生忘れられません。

前日、刑務所にも引っ張られていく人のように髪を坊主頭に切って、部屋も綺麗に整理し、大切に使ってきた携帯も友達に「もうこの携帯、解約するね。それじゃ、元気でね!」と最後のメールを送って解約しました。

学校を浪人したせいで同級生より1年ほど入隊が遅れた私、「軍隊は早めに行ってくるのに限る」とも言われていましたが、「みんな入隊して元気に過ごしているから」と思ってましたので、入隊の前日は異常に淡々としていました。

しかし、「明日のこの時間、俺どこで寝ているのだろう?」という不安で寝そびれた私、ぐっすり眠れず、入隊の朝は明けてきました。

家族と彼女のスジンちゃんが仕事も休んで、家から2時間の距離の訓練所まで見送りに来てくれました。

車の中から訓練所に届くまで、いつも明るくて私に元気をくれた彼女は何だか何も言わずずっと黙っているだけでした。2時の入隊時間を控えて部隊の前でみんなで昼ごはんを食べました。大好きなカルビでしたが、私もみんなもあまり食べていませんでした。

何分間の入隊行事が行われ、ついに最後の挨拶の時間・・ 時間が迫ってくるとずっと黙っていた彼女はしくしく泣きはじめ、私は涙をこらえながら、「2年2ヶ月は長くないから・・」と彼女を慰めました。泣いていた彼女のため、そばで静かに泣いていたお母さんをだきしめる余裕さえありませんでした。 (今でもそのことは母親に申し訳ないと思っています><

新兵訓練所で・・

=>まだ軍服があまり似合わない6週間の訓練兵時代。記念に撮ってくれた写真です。

韓国では「軍人は闇のやつら」という話があります。しかし、やりたいこともできず、会いたい人にも会えず、男の人ばっかりで苦労したり泣いたり笑ったりするもったいないかもしれないこの2年間は、私は人生の中で一番明るく輝く一時だと思っています。もちろん、2年間失うことも多いですが(学業のブランク、大切な彼女^^;;)一生をかけても学ぶことのできないことが身をもって体験することで学べるからです。
韓国男性の「目上の人への礼儀、男らしさ、強い精神力と体力」は全て軍隊で習った宝物です。

懐かしいな~この人たち・・

訓練所の同期と教官と・・

=>当時は殺したかった教官と一緒に。。同期達も教官も会ってみたいな~

私の顔を見つけてみて!^^

“2”へのコメント(2)

  1. naka20 のコメント:

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    韓国男子がみんな経験する兵役がよく分かりました。すごく辛いでしょうが、きっと精神力を鍛えるには人生のよい経験ではなかったでしょうか?ただ、兵役が終わるとあまりの辛さに、すぐ学校に復帰できないでしょうね。それから就職まで長い時間がかかってしまうでしょうね。日本では順調にいけば22歳で就職ですが、韓国では男子の就労年齢が高いので若い労働力がもったいない気がします。兵役は賛否両論があるでしょうね。

  2. jonghyo80 のコメント:

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    若い労働力がもったいない・・確かそういうところありますね。韓国の男の人が順調にいって就職すると早くても27~28才になりますので、日本に比べるととても遅いし、結婚も当然遅くなりますね。でも、その2年間の時間はまったく無駄な時間ではなくて人生の宝物のような時間になると思います。韓国の男の子が生まれ変わるみたいな・・

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