【韓国人が語る朝鮮戦争のリアルな証言】波乱万丈、伯父さんの物語 -2部

【韓国戦争】波乱万丈、伯父さんの物語 -1部

伯父の目は、もう涙で赤くなっていました。

「当時7歳だったけど、昨日のことのように鮮明に覚えてる。俺が兄の足となって、いつも付き添って食事や手洗いなど、全ての面倒をみた。兄は天井に綱をかけ、起き上がって歩く練習をやっていたけど、毎回こけてしまって二人で抱き合って泣く日々が続いていたんだ・・・」

隣で話を聞いていた父も静かに涙を流していました。

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足が不自由だった伯父は、それでも長男という役割を果たすために判子を彫る技術を身につけ、家計を支えていました。

受注や納品など弟(次男)が手足となり、仕事を手伝いました。頭が良く手先が器用だった伯父は、仕事も少しずつ増えていき、5年後は不自由だった足もよくなり 、引きずりながらも歩けるようになりました。

*今、気づきましたが、兄(次男の伯父さん)の足を優しく握る父の手が見えます。。
*今、気づきましたが、兄(次男の伯父さん)の足を優しく握る父の手が見えます。。

次男の伯父は、優等生で学校から文系高校を勧められたものの、障害者の兄の代わりに家を支えたいと農業高校に進学しました。

苦難と逆境の時代、家族のために苦労と犠牲を惜しまなかった人は大勢いたはず。伯父もその一人でした。

献身的な弟たちと家族の支えに勇気づけられた伯父は、コツコツ貯めたお金で本格的に事業に乗り出しました。マッコリの製造・販売、銭湯の経営など実業家として成功を収め、80年代には地域でも指折りの成功した実業家、そして国からは戦争での功績を認められ勲章をもらいました。

*伯父さんの勲章授与式(1988年)
*伯父さんの勲章授与式(1988年)

 

伯父は末っ子だった私の父だけは大学に行かせたいと学費を援助してくれました。4兄弟のうち唯一、私の父だけが大学を出て、教師になることができました。

戦火の中、生きるのは無理だと言われた赤ん坊だった父は、45歳で高校の校長になり、京畿道の歴代最年少校長という記録と共に引退の時は兄と同じく国から勲章をもらいました。

*父の引退式
*父の引退式

 

*父の勲章授与式
*父の勲章授与式

戦火に巻き込まれ17歳の若さで足が不自由になりましたが、逆境に屈せず、実業家として成功し、家を立ち直らせた伯父は2004年72歳でこの世を去りました。

*この方が僕の伯父さん。この物語の主人公です。。
*この方が僕の伯父さん。この物語の主人公です。。

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*伯父さんは生前、映画のように険しかった自分の人生を本に残したいといい、自費出版の形で本を残しました。この本を代筆したのも、弟(次男の伯父さん)でした。最後まで兄の手足の役割を果たしたのです。

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「昔の貧しさ、苦労は語り切れない。豊かなで平和な時代に生まれたことを感謝しながら、毎日頑張りなさい」

「は・・・ い・・」

涙をこらえていた僕も話が終わった時は涙にむせてちゃんと答えることができませんでした。

いろいろ食べてお腹いっぱいなのに優しい伯母さんは食卓いっぱいにご飯をご馳走してくれました。
*いろいろ食べてお腹いっぱいなのに優しい伯母さんは食卓いっぱいにご飯をご馳走してくれました。

 

「改めて、明けましておめでとうございます。またお目にかかるまで元気にしていてくださいね!」

伯父の家を出た時は、朝から降っていた雨も止んで晴れていました。一本の映画をみて映画館を出たような気分、天気と共に若干曇っていた僕の気持ちもすっきりと晴れていました。

僕にとって伯父はずっとおじいさんのような存在。残念ながら、二人で撮った写真どころか、二人で話を交わしたこともありません。しかし、なぜか天国から言われているような気がしました。

「ジョンヒョ、上からずっと見守ってるぞ!日本でも頑張るのじゃ!」

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